化学I
新高3生へのアドバイス
◆センター試験化学Iの特徴
センター試験の化学Iは、教科書の内容を逸脱せず基本的な知識があれば解ける問題で構成されています。「物質の構造」、「熱化学」、「酸と塩基」、「酸化還元・電池・電気分解」の分野から2題、無機化学から1題、有機化学から1題という出題形式は毎年ほぼ同じで、物質の性質や反応に関する記述の正誤判定問題と計算問題が比較的多く出題されます。ただし、知識を問うだけの単純な問題は少なく、出題の仕方が工夫されているので、容易には解けない問題になっています。2008年に出題された原子核やミセルのモデル図の選択問題のような新傾向の問題が出題されることがある一方、過去問の類似問題が出題されることがあります。
◆化学の理論分野を早期に固めよう
センター試験では約30問を60分間で解かなければならないので、迅速な判断力と計算力が要求されます。センター試験の直前期になると、無機化学と有機化学の暗記に時間を割かれてしまうので、計算問題には早い時期から対応しておく必要があります。計算問題を解く際には本番の試験だと思って電卓を使わずに早く正確に解答できるように訓練しておきましょう。
◆無機化学と有機化学の学習を夏までに終わらせよう
無機化学と有機化学の分野は暗記事項が多いのですが、例えば「沈殿形成反応」や「ベンゼンから誘導される芳香族化合物」などはノートの見開き1ページにまとめると覚えやすくなります。このようなノートはセンター試験直前の復習時に役に立つので、早めに作っておくことをおすすめします。
◆模試と過去問を活用しよう
今までに受けた模試やこれから受ける模試の結果から、自分の得意分野と苦手分野が明らかになってきます。苦手分野を重点的にチェックして間違えた問題は切り取ってノートに貼り、それらを解き直すようにしましょう。また、センター試験ではここ数年間、過去のグラフ問題、実験問題に類似した問題が出題されています。センター試験本番では解答時間が足りなくなることのないように、過去問を多く解き、センター試験独特の出題形式に慣れておきましょう。
新高2生へのアドバイス
◆センター試験の形式と出題範囲を知ろう
センター試験の化学Iでは、例年「物質の構造」、「熱化学」、「酸と塩基」、「酸化還元・電池・電気分解」の分野から2題、「無機化学」から1題、「有機化学」から1題という構成で、広い範囲から良質な約30問の小問が出題されます。これらを60分間で解き終えなければならないため、迅速な判断力や計算力が必要です。新高2生も、やるべきことは新高3生と変わりませんが、なんといっても試験までは時間的に余裕があります。教科書の全範囲の学習をできるだけ早く終わらせた後、センター試験の過去問を解いて「どのような問題が出るのか、どのレベルまで出るのか」ということをつかんでおくことが重要です。
◆どのような問題にも対応できる真の実力をつけよう!
原子番号1の水素Hから原子番号20のカルシウムCaまでの簡単な元素の周期表を書くことはできますか? 化学の学習では周期表を覚えることによって、解ける問題が確実に増えますし、覚える前と覚えた後では化学に対する世界観が変わってきます。さらにここで、「原子番号20まで覚えたからいいや」ではなく、「ここまで覚えたのだから原子番号36まで覚えてしまおう」と考えください。センター試験の問題を解くだけであれば、原子番号20まで覚えていればなんとか問題を解くことは可能ですが、原子番号36まで覚えてしまえば余裕をもって答えられるようになり、どのような問題が出題されても慌てることはなくなります。
◆計算問題に取り組もう
計算問題では、物質量(モル)を正確に求められるかどうかが大きなポイントです。日常の学習では、単位に注目しながら計算するようにしてください。化学現象の理論や計算問題はじっくりと考え、暗記すべき事項は正確に暗記するようにしましょう。普段の学習で身につけたことは、センター試験本番の独特な雰囲気の中でも確実に発揮できるようになります。問題演習をしたときに間違えてしまった問題については、何を間違えたかをノートに書きとめておき、後で確認するようにしましょう。これらの作業を地道に繰り返して、真の実力を養ってください。
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